メメント

両手いっぱいの好きなものについて

2022-01-01から1年間の記事一覧

THE BACK HORN「惑星メランコリー」|暴発するエネルギーが織り成す創造と破壊

誠に僭越ではございますが、本件につきましては「10万行のラブレター企画」と勝手に題しております。このまま一心不乱に走り抜けたいです。ここは俺の世界。 『THE BACK HORN』に続いて恋文を綴るアルバムは、2番目に手にした『イキルサイノウ』です。 『THE…

THE BACK HORN 「理想」|かなぐり捨てずに連れていく

私事ですが、とうとうここまで来ました、1枚目の最後の曲です。ちょっと待ってくれ、弁明させてくれ、この話には続きがある。 『THE BACK HORN』には12曲が収録されていて、最後は「枝」であることは解り切っているんだ。しかし、一身上の都合で、「枝」につ…

THE BACK HORN「声」|震わせ続けるたまゆらの命

THE BACK HORNyoutu.be 「声」のMV、本当に本当にかっこいいですよね。疾走感があって、気魄に満ち溢れていて、魂が一点集中して込められている様子がビリビリと伝わってきます。 「声」は、THE BACK HORNの真髄を目の当たりにしたような、神秘に触れるよう…

THE BACK HORN 「負うべき傷」|生きる意志と苦悩

何よりもまず「負うべき傷」という曲名に衝撃を受けた。癒えない傷をしきりに抉るような自虐行為を、何とはなしに彷彿とさせる。 正直に言うと、彼は何らかの自責の念に苛まれていたのだろうか、という邪推が脳裏をよぎることを否定できないのだが、ここでの…

THE BACK HORN「シアター」|深呼吸できる場所の再確認

「シアター」は、かつてマニアックヘブンで一度だけ聴いたことがある。もう10年以上も前の曲だけれど、ライブで聴いたのはおそらくここ5年以内の話ではあるまいか。定かでない記憶を手繰り寄せてみる。 自身の一部になってからライブで初めて聴けるという体…

手当ての話

福利厚生ではない「手当て」の話。 命を支えてもらって、今日を生きることができているのだと、今日も生かしてもらったのだと、日々実感している。突発的に起きたわりに思いのほか長続きする不調に対し、できることはできる範囲で試してみるも、人の数だけ存…

amazarashi Live Tour 2022 「ロストボーイズ」@リンクステーションホール青森

もし明日死ぬとしたら。 そんなことがふと脳裡をよぎって、されば自分はどうするだろう、と思案した。一つでも多くの感情を供養できるような墓標を建てよう。 だから未だ醒めない興奮を自分なりに咀嚼した言葉で連ねようと心が逸った。心が急くばかりで、筆…

忘れてしまう悲しみについて

あの人に似た無邪気さも後を追うように消失したみたいなんだ。 それからは、打って変わって哀愁が鎮座している。立ち去る様子はない。 気が付くとオリオンが空から消えて、桜はほとんど葉桜になっていた。これは、オリオンと桜を見送ってもなお、未だに咀嚼…

THE BACK HORN「虹の彼方へ」|頭上を走る鮮烈な七色

「虹の彼方」と聞いて思い出したのは、かつて幼い頃に、虹が始まる場所だとか、虹が終わる場所なんかを見つけたかったということ。 雨上がりにしか見ることができない得体のしれない色彩は、幼心を惹きつけるには十分すぎる引力を持っていた。今だって、時折…

THE BACK HORN 「航海」|黎明を迎えた生命の音

「航海」は、いつぞやのマニアックヘブンで初めて聴いたのではないだろうか、と思って過去のセトリを漁ってみたのだけれど、該当するライブを見つけることができなかった。 もしかするとマニアックヘブンではなかったのかもしれない。とにもかくにも、あのラ…

THE BACK HORN「フリージア」|胸に咲く一輪の無垢

フリージアは、3月から4月にかけて開花するらしい。そんな情報を目にしたので、これから咲き始める花に想いを馳せながら、「フリージア」についてしたためることにした。春の匂いが漂う2月末日。今年もあと、残すところ10か月か。 THE BACK HORNの「フリージ…

惰弱な精神について

ランダムかつ唐突に落ち込む期間がやってくる。かれこれ思春期からそんな調子だったので恒例行事ではあるのだが。 明滅を繰り返すように切り替わる情緒に絆されることにも漸く慣れてきた気がするけれど、だからと言って涼しい顔でやり過ごせるほど出来た人間…