メメント

両手いっぱいの好きなものについて

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

THE BACK HORN 「セレナーデ」|狂喜乱舞するロマンス

セレナーデってドイツ語なんですね。初めて知りました。「セレナーデ」という曲を端的に言い表すならば、甘美で完美、という表現に尽きる。コトバンク先生によると、セレナーデの意味は、「夜、恋人の窓辺などで歌い、または奏でられた愛の歌」のことであり…

09/26雷句誠原画展に行ってきたのだ

『金色のガッシュ!!』は小学生の頃に出会った作品である。私同様に当時のキッズは大半がこの作品にのめり込んだのではないだろうか。週刊連載だったからおそらく2か月に1冊は新刊が出ていたはずなのに、当時は首を長くして発売日を待っていたことを憶えて…

THE BACK HORN「幾千光年の孤独」|いちばんさいしょに教えてくれたこと

完全ランダム、気の向くままに恣意的ピックアップがモットーである。次のアルバムは、どれにしよう、そう思っていたのは半日足らずだったけれど、決定打になったのは、たまたまシャッフルで流れてきた「空、星、海の夜」だった。そのとき「あぁ、この曲につ…

THE BACK HORN「未来」|心が震える瞬間に立ち会うこと

youtu.be 「未来」が主題歌になっている映画があると知ったのは、おそらく大学生になりたての頃。私は逸る気持ちを秘めながら『アカルイミライ』のDVDを借りた。この映画のどこに明るさを感知したらよいのだろう、と思わせるような暗いところが私は好きだ。M…

THE BACK HORN 「ジョーカー」|軌跡を肯定する光と影

わー、「ジョーカー」ですよ、「ジョーカー」。 ライブでのパフォーマンスがとにもかくにも際立つ「ジョーカー」。これを歌い切る生命力に毎回圧倒され、その底なしのエネルギーはどこから沸き上がるのかと不思議に思う。 「ジョーカー」を聴くたびに、悲痛…

THE BACK HORN「赤眼の路上」|静寂と轟音を掌握した凛々しさ

「赤眼の路上」ってどんな路上だろう。赤信号とか、赤いテールランプとか、工事用の赤色灯が照らした路上のことだろうか。 真意はさておき、「赤眼の路上」のなかで描写される凛然とした空気と水月がキリリとしていて何よりも鯔背。静寂を切り裂くように掻き…